データサイエンティストX
非常に分析的な検証だと思います。(内容も同感です)
・・・
(改行できないので、以下、改行の代わりに「・・・」を入れております)
・・・・
季節性インフルエンザの死亡率については、直接的な死因として報告された件数は、
毎年1000~2000人程度ですので、1000万人の感染者がいた場合には、
直接原因としての致死率は0/01~0.02%という数字になります。
・・・・
<インフルエンザの流行状況(大阪大学病院)>
https://www.hosp.med.osaka-u.ac.jp/home/hp-infect/file/ictmon/ictmon162.pdf
・・・・
他方、超過死亡率概念を用いた場合には、
「とにかく季節性インフルエンザが直接の死因とは限らないが、
きっかけになったにすぎない場合もすべて含めて統計的に致死率を仮に算定する」ので、
どうしても直接原因としての致死率よりもかなり大きな数字になってしまいます。
(1000万人の感染者がいた場合には、約1万人(0.1%)と算出・・・直接原因の2000人(0.02%)の約5倍)
・・・・
そうしますと、現在の新型コロナの致死率のどれが直接原因による致死率なのかは、
現時点では確定できていませんので何とも言えませんが、
(分母である検査した患者の素性が各国によってまちまちですので)
・・・・
多くの方に言われている1.0%が直接原因による致死率とした場合には、
季節性インフルエンザの直接原因による致死率の0.02%よりも50倍のリスクがある
という見方もできます。
・・・・
しかし、これもあくまで主観的なデータでしかないので、
やはり、今後、新型コロナの超過死亡率を統計的に算定して得られた数値(1.0%よりもかなり大きくなる可能性がありますと、
十分に検証された季節性インフルエンザの超過死亡率0.1%とを比較してみる必要があると思います。
・・・・
いずれにせよ、TVのコメンテーターはもちろん感染症の専門家と呼ばれる方々でも、その多くが、
直接原因としての致死率と、
統計的に高度な処理を行って得られる超過死亡率(新型コロナではまだ算定できていない数値)とを
混同しているように思います。
・・・・
また、先ほどのリンク先にもありますように、
季節性インフルエンザの感染者の半数以上は5歳~14歳の子供であり、高年齢の罹患者の数や比率は
かなり少ない状況です。
・・・・
したがって、新型コロナのように、高齢者が若い人以上に罹患する感染症の致死率とは、
そもそも比較できなことを看過していると思います。(感染者の年齢分布の観点)
・・・・
また、70歳代、80歳代の致死率が10%~20%もあるような新型コロナと、
季節性インフルエンザの直接死因(0.02~0.03%)とは大きく異なるのであり、
全年齢平均の致死率で単純に比較すべき筋合いのものではないと思います。